今回モーターサイクルショーに行った際、個人的に実車を見てみたかったのがこの一台。
特に斬新な新機構が採用されたわけでも無い、スポーツバイクとしては非常にスタンダードな作りになっています。
何せ、近年のBMWの特徴とも言っていいフロント側にテレレバーを使わずに、多くのメーカーと同様にテレスコピックタイプの倒立フォークを採用している程です。
しかし必要以上に過去のモデルのクラシックな部分を模倣して市場に媚びるわけではなく、メインの部分のみをきちんとしたメーカー技術でまとめて、シートレール以降をユーザー自身の手で簡単に脱着交換出来る様になっている等、ソフト的な部分はアフターマーケット市場にも自由に任せますという意思が見えます。
さて、この車両をすぐ側で見せられた日本のメーカーさんたちはどう捉えるのでしょう?
自分が思うに、車両のベースデザインを過去のヒット作から流用したり、拡販の為にカラーリングまで含めた外装をクラシックレプリカするなんてのは、よりユーザーに近いショップやアフターマーケットメーカーもしくは個人が好き好きでやるべきで、本来メーカーが手を出しちゃいけない領域だと思うのです。
車両コンセプトを含む伝統は継承されてもしかるべきなのでしょうが、デザイン面でメーカーがそれをやってしまっては、自分らには新しいものは作れませんと恥を晒している様に受け取れます。
この車両のイメージ動画
これが、新設計のカワサキ空冷マルチエンジンを搭載した車両だったらと望むのは私だけではないと思います。