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マウントアダプターシール方法

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Z系をEFI化しようとするのに当社と同じ様に純正スロットルボディを流用しようとしている人は意外にも結構いらっしゃる様で、あのマウント方式でどうやってインシュレーターを装着して
シールしているのかというご質問をたまにお受けします。
 
イメージ 1
 
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実は、純正スロットル用インシュレーターは上の写真の通りインジェクターの噴射用ポケットの関係で、キャブ用のそれの様に回転させてマウントボルトの位置を変更する事が出来ませんし、特にこのインシュレーターの場合ヘッドマウントのボルトの頭のところにOリングが重なる関係でシールが出来ません。
 
だからと言って面にシリコン塗りたくって接合というのでは芸が無い上整備性も悪いし、第一このアダプターはプライベーターさんやショップさん宛てに近日中にはキット市販するつもりで作っていますので理に適った方法でやらんといかんとして以下の様にシールしています。
 
インシュレーター単品。最近のインシュレーターはZの時代と違って接合面はOリングです。Oリングを交換する事で、脱着してもシール性を保てるようになっています。
イメージ 3
余談ですが、最近の純正インシュレーターは、20世紀時代のものより確実に熱やガスに対する耐性が向上した材質に変更されてきている様です。
 
この上に、レーザーでカットした薄いステンレス板を重ねます。
材質は304系です。
イメージ 4
 
 
更にステンレス板の上にカットしたガスケットを重ねます。
ガスケット材質はノンアスベスト材ですが、ガソリンやオイルをそれ自体が若干吸いこむ事で膨張して、シール性を向上させるタイプのものです。
カーボングラファイトガスケットの登場以前にはカムカバー等に使われた事がある様です。
イメージ 5
 
その上から面出ししたインシュレーターアダプターを重ねます。
このインシュレーターアダプターの部分で、流用スロットルとのピッチの違いを合わせていますので、スロットルボディ側のピッチを直す必要はありません。
イメージ 6
 
 
ヘッドとの接合面にも上のものと同じ材質で切り出したガスケットを入れます。
 
イメージ 7
 
吸気系とヘッドとの接合面にガスケットという使い方は特に国産のバイクではあまり行わない方法ですが、4輪だと実は普通です。(さすがに高回転型で微振動の多い2輪の場合は完全に直着けは問題があるので途中にインシュレーターは必要ですが)
又、使っているガスケットは遮熱特性のわりと高いものですので、インシュレーターやスロットルボディへの熱伝導も抑制出来ます。
 
シール性だけで言えば弊社でカムカバーやシリンダーベースに使っているカーボングラファイトの方が上なのですが、脱着に対する再利用性が無いのと熱伝導性がノンアスベストファイバーに比べて高いので今回は使いませんでした。
 
当社のものはこんな感じでシールされています。
イメージ 8
 
話は変わりますが、アダプターを本組みする前に一体感を出すのにヘッド側に合わせて黒くペイントしたら、個人的にはスロットルボディが妙に短く見える様になった様な…
 
まあ、デリバリー開始した後に色を塗るかどうかは使用するオーナーの好き好き楽しみという事でお願いします。
 

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