Quantcast
Channel: PAMS不定期Blog
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1219

ウェストボルト?

$
0
0
 
イメージ 2
 
タペットクリアランス調整時に行うチェック項目の一つでもある、カムホルダーボルトのトルク抜け。トルクレンチで規定トルクが立ち上がるか、その感触も含めてのチェックなのですが・・・
 
イメージ 1
 
残念ながら一か所のみ、経験者ならご理解頂けると思いますが、気持ちよくトルクが立ち上がらずに「ニュ~ッ」っと嫌な感触です。無理をせず、左右にあるカムノーズをフリーポジションとした後に、ボルトを緩め取り出してみます。さて、手のひらに乗るボルトを見て何かお気づきでしょうか?
 
イメージ 3
向かって左側が取り出したボルトで、右が正規純正ボルトです。形その物はほぼ同一ですが、製造方法の違いは一目瞭然です。なぜか一本だけ社外品が使用されていました。
 
イメージ 4
画像手前にある物が摘出したボルトです。少々判りにくいとは思いますが、微妙にネジ山部分に「クビレ」が出来ています。もちろん、最初からこの様な形を意図的に造られたわけではなく、規定トルクに耐えることが出来ずに伸びてしまったわけです。
 
イメージ 5
 
この位置から見ると判りやすいのですが、左の社外品は右の純正品に比べて伸びてしまっています。要は強度が足りずに(引っ張られる)締め付けトルクに負けて伸びてしまっているわけですが、気持ちよく規定トルクでクッ!っと締まらなかったのは、この伸びが原因です。こうなると、トルクを無理やり掛けても伸びる一方ですし、バルブスプリングのテンションに逆らいながらホルダー(カム)を押さえるこのボルトは、最悪の場合破断してしまう事もあり得ると思います。全部が一気に・・・はないと思いますが、万が一そうなるとあまり考えたくない結末も待ち構えています。
 
各所に使用されているボルトは、それに必要とされる強度を計算された上で成り立っており、材質や熱処理といった製法から吟味されている物です。
 
女性のボディラインならば宜しいのでしょうが、ボルトに出来たウェストはあまり嬉しいものではないですよね(笑)。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1219

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>