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配線の耐久性と信頼性

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配線の加工を行う場合、確実な導通を狙って端子カシメ部分の半田付けというのはよく聞きますが、パソコンや家電ならともかく振動の多いオートバイ等に行うと半田付けした部分の直後で折れてしまう場合が結構あります。
又、元電機屋の目で見で言わせていただければ、一般的にオートバイ等に使われている様なスズめっきも施されていない銅線に必要以上に熱を加えてしまうと表面が酸化してしまい、長期の耐久性においては逆効果になってしまっている様な半田付けされている様な仕事もたまに拝見する場合があります。
 
従って、振動対策はもちろんの事、適切な熱で速やかに綺麗に半田付け出来る場合を除いてはオートバイの配線に必要以上の半田加工はあまり推奨はしていません。
(始動時に大きな電流の流れるバッテリーコードや、スターターモーターへのケーブルは除きます。)
 
さて、これは追加配線でリレーを駆動させる為のアースコード。
ちなみにカワサキの純正配線色では黒/黄のストライプはアースコードです。40年以上変わっていませんから憶えておいて損はありません。
イメージ 1
 
リレーを駆動させる為の電流が流れればいいので、銅線太さはオートバイに使われる中では最も細いレベルの0.5SQ。
無意味に太い配線は強化どころか危険な場合すらあります。万が一の過電流時に導火線と化す場合すらありますので。
この太さの配線を半田付けしたりすると、エンジンの振動で容易に折れてトラブルの原因になりやすいので、あえてカシメで仕上げます。
 
コードは通常の倍位の長めに剥いて、2つに折ります。
折る事で、カシメ部分の太さや端子との接触面積が増しますから、より確実に導通します。
イメージ 2
 
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カシメた後、折った部分が少し出る様にすると更に抜け止めの効果があります。
細いコードを必要以上の力でカシメると、皮膜内部で切れてしまう場合があるので、皮膜部分は程ほどに抑える程度の力で作業します。
イメージ 3
 
収縮チューブでカシメ部分を補強します。
ちなみに当社で使っているのは、収縮した際に一般のものより少し厚めに縮んで、熱が加わると内側の接着剤が流れ出すタイプです。
イメージ 5
 
 
これでカバーしてやると、振動の分散効果はもちろん、カシメ部分が外気から遮断されますので腐食等による劣化が起きず、今後も相当期間に渡って安定した機能が期待できます。
イメージ 6

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