クランクケースを分割する事無く交換が可能な、ジョイントリンクカムチェーン。
カシメを行うにはピンの先端を両端から押してプレートを通した側のピンヘッドを広げるか軽く潰せる工具であれば可能なのですが、作業難易度が高い事もあってどの様な工具で行えば良いかのお問合せをたまにいただきます。
カムチェーンのカシメに関しては一般ユーザー自身の手による作業はお勧めはしていませんが、これはヤマハの純正工具。
知っている人は知っていますが、一昔前までのヤマハの車両にはスポーツバイクでもカムチェーンをジョイントリンクで交換可能な設定のものがあった為、この様な工具が設定されていました。
古いチェーンのカットも、交換後のチェーンジョイントのカシメも可能なタイプですが、残念ながら現在は販売終了しており、新品での入手は出来ませんが、80~90年代のヤマハのエンジンを触るプロであればこれを持っていたりカムチェーンのカシメも手馴れているところはあると思いますから、カムチェーン交換の相談をしてみてもいいかも知れません。
今現在入手可能なものとするならこのタイプとなります。
カシメ専用の工具なのでカットは出来ませんが、Z系に使われるサイズのカムチェーン専用のガイド付きで2本のピンヘッドを同時にカシメ出来ます。
当方が知る限り最も失敗なく確実な作業が出来るツールです。
プロ用ツールですので精度も耐久性もかなりのもので、もちろん1度や2度で使用不能になるレベルのものではなく複数回使用可能です。
ドライブチェーン用のそれほどに高額な工具ではないので、確実な作業を行わないとエンジン破損の可能性がある事を考えればお勧めです。