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KZ1000

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アイドリングが定まらず、点火システムにはウオタニSP2を入れているにも関わらず、プラグもカブリ気味。とにかく調子が悪い・・・と言う事でお持込頂いたKZ1000ですが、オーナーさんはKZが好きで、現在の火の玉カラーから本来の外装カラーに塗り直す予定なのだそうです。
 
まずは、診断を兼ねて圧縮圧力をチェック。全体的にバラつきもありますが、特に2番の圧力が異様に低いようです。限度を超えたコンプレッションの低下やリークダウンがある場合、どんな事をしても本来の調子にはなりません。


 
イメージ 1


次にリークダウンテスト。やはり2番が許容を超えるリークが発生しており、これだけ見ても本調子には程遠かったと推察。ちなみにEX側から酷いリークです。後はなぜ、その様な数値を叩いてしまうのか?が問題です。


 
イメージ 2


次にカムカバーを開けてタペットクリアランスを測定。リークの酷かった2番もそれほど詰まったクリアランスではありません。という事はバルブまわりに何か問題を抱えている事となり、結局ヘッドを下そうか?という話になったところで・・・


 
イメージ 3


       なんとNO1カムホルダーにクラックらしき物を確認

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            外してみると、真っ二つに。

イメージ 4

更にはヘッド側にもダメージが及んでいました。カムメタルを加えるRが既に崩れているのがわかります。またボルト穴からもクラックが発生しています。


イメージ 8
 
カムホルダーのダメージだけならば、レーザー溶接にて歪を出さずに修復も考えましたが、ヘッド側にもダメージが及んでいること、またカムのスラストを決める内溝もダメージが大きい事等から、コスト的な見地からもこのヘッドに手を入れる事を断念。状態の良いUSEDヘッドを探してリビルト後に移植するというご提案をオーナーさんに差し上げました。


 
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状況的に、スラスト決めの内溝にカムが収まっていないににも関わら力づくでホルダーを締め付けてしまった事による破損だと思いますが、ちょっと悲しい状態です。


 
イメージ 7


オーナーさんが大好きなKZ1000、本来の元気な状態に戻して納車させて頂きます。



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