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SHORAIバッテリーのセルバランス回路

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以前にですが、SHORAI製バッテリーには各セル間のバランスを取る為の回路が内蔵されておらない為、定期的に専用販売されている充電器にてバランス充電する事が長く使う為に有効であると記事を書きました。

ただ、少々情報が古かった様で、SHORAI JAPANさんの話によればここ数年~現在市販されている製品には簡易的なバランス回路が内蔵されており、だからこそ日常使用に差し支えない程度のセル間バランスは普通に使いながら取れているとの事です。
イメージ 1


写真は当社でバッテリー筐体をカットしたものでは無く、内部構造を見せる為のサンプル品をSHORAI JAPANさんから借り出して撮影したものです。
イメージ 2

専用充電器や内部セルをモニターする為の接続カプラーが、バランス充電回路の基板上に一緒に固定されているのが判ります。

余談ですが、SHORAIバッテリーのみでなく各社のリチウムバッテリーは各セルやバッテリー端子部分に内部で接続するのにコードを半田で繋げてある場合が多いです。
イメージ 3

この為、液入りタイプのものと異なり、振動が極端に多い車両で防振を考えずにバッテリーを固定すると、コードが半田部分で折れて断線する場合があります。純正バッテリーケースの様にゴムダンパーが入っている場所にバッテリーは置くか、スポンジ等で支えて固定する事を推奨します。
電子回路が内蔵されている事も考えると振動はご法度ですね。

さて、内部回路である程度のバランスはされてはいるものの、接続ポートを使って4個ある各セルのバランスを完全に取ってやるとバッテリーの性能を最大限に発揮できるのと同時に寿命も延びます。
イメージ 4

又、リチウムバッテリーの場合、従来の液入り開放型タイプと異なり、特に長期保管時には満充電状態では無く、6割程度の内部容量に留めておくのがベターで自己放電も非常に緩慢になるとされています。
この6割程度にまで各セル間のバランスを取りながら放電が可能なのが、専用の充電器なのだそうです。
イメージ 5

容量が6割で次回始動性に問題は無いのかと思われるかも知れませんが、リチウムバッテリーの場合は6割程度の容量状態で電圧は下がりませんので、車両に対しての容量設定を間違えたものを搭載していたりしない限りエンジンは普通に始動可能です。

又、たまにSHORAIバッテリーは専用の充電器以外では充電してはいけないのかと聞かれますが、充電そのものは普通の直流タイプの充電器であれば可能です。
当社では充電器として電気回路テスト用の定電圧電源装置を使ったりもします。
(サルフェーション対策の為のパルスタイプ充電器や、液入りバッテリーに長期に繋げっぱなしにして使う微弱電流タイプの充電器は使用できません)
あくまでセル間バランスを取りながらの充電は専用充電器を使って行えるとお考えください。



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