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黒いタンクキャップ

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カワサキの純正部品をベースにしたリークレスタンクキャップ。
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 純正のMk2用やJ系用のタンクキャップが古くなると、あちこちから滲みが起こるので満タンにすら出来ないものが、
正しく装着すれば給油口ギリギリにまで満たしてもタンクをひっくり返さない限りガソリンの滲みや漏れを起こさない優れものです。
 
以前はこれにブラックメッキのものがあったのですが、ベースにしていた黒い純正が販売終了となった為、廃番としましたが、購入お問い合わせ時に”黒いのは無いのでしょうか”というお問い合わせが多い事もあり、シルバーの物を黒く出来ないか色々と試してみました。
 
結論から言うと黒でメッキ仕様にするには仕上がりと皮膜の耐久性を考えればNGです、
元々の黒いクロームメッキにしても気を使わないと子傷が付き易い上に、(しかもえらく目立つ)長年使うとどうしても色抜けを起こす等、決して耐久性の高いものではなかったのですが、それすらも超える品質で黒いメッキを施すのは不可能と言う結論に達しました。
一度メッキを電気的に剥離して、もっと品質の高いものでやり直そうと試みたら、ダイキャスト鋳造のタンクキャップは見る影も無いほど崩れてしまった事もありましたし、それではとクロームメッキの上からチタンコーティングを施そうとしたら、フロントフォーク等の硬質クロムと違ってベースが装飾クロームの場合全体的に綺麗に仕上がらないのです。
メッキの上からクリアブラックをウレタンペイントすると何とも言えない深みのある仕上がりになりますが、ガソリンタンクやカウル等の外装にならまだしも、常時開締めして触れるタンクキャップにはペイントの耐久性が気になります。
 
結局、黒くする手段として採ったのはカワサキと同じく耐ガス性の高いコーティング。
実際、80年代中期に一時ブラックメッキを使ったエアロプレーンタイプのタンクキャップは90年代以降現在に至る迄全てが耐久性の非常に高いコーティングタイプのペイントです。
ペイントとは言え、装飾メッキよりはるかに傷付きにくく、アルミとの相性でメッキの様な腐食浮きも起きません。
20年近い前のものでもみすぼらしくなっている純正タンクキャップは少ないです。
 
クロームメッキのものを分解してコーティングします。
コーティングの密着性を考えればメッキは無い方がいいのですが、だからと言って剥離すると上記の通りモールドがメタメタになってしまいますので、コーティングの密着性が高まる様にメッキ表面にショットを行い、細かく荒らして足つけ処理を施してあります。
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組み立てたところ、昔のオリジナルの艶のある黒メッキのものとは変わりますが、完全な光沢にすると開け閉めの為の指紋汚れや子傷がえらく目立ちますので、若干マットな感じにしました。
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 これから実用上の耐ガス性能やスクラッチに対する耐久性を確認して、それらが良好であれば再度ラインナップに加えようかと考えています。
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