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測定機器用電源

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バイクや車の電源電圧は、12Vのバッテリーが基準ですが、スロットル開度センサーや、負圧センサー等を含む各種センサーを機能させる為の電源は直流5Vとなります。
これは、ECU等に使われるマイクロプロセッサーの稼働電圧が5Vだからなのですが、精密にデータを取ったり各種センサーを比較検証するには直流の5Vが必要です。
 
さて、身近なところでの5Vと言えばスマートフォンの充電電圧がそれで、PCのUSBソケットも5Vである事からそこから電源を取れるので、5Vソケットと言えばUSBと言う様な規格が半ば出来あがっています。
 
そこで5Vを取る為のケーブルを作るのに、このスマホ用USB充電ケーブルをベースにします。
イメージ 1
 
データ通信用だと内部のケーブルが細くて大きな電流は流せないばかりか 、バイクや車用の端子を付けるには加工が行い難い上にちょっと引っ張られたりすると切れてしまうので、充電専用の太めの2芯のものを使います。
メス端子側が5Vでオス側がアースなのは基本です。
イメージ 2
 
加工済みのケーブルを使って仮組した5V出力装置。
イメージ 3
 
この電源は各種のセンサーの校正や比較検証に使います。
測定や実験であれば、一般的なコンセントから出てくる単相100Vを5Vにする定電圧電源を使うのが普通なのですが、車載して5V電源を使うとなるとバッテリーを使うのがベターです。
 
ところでこの電源回路は車両からはスタンドアローンで、車体側のバッテリーを含む電源回路には接続しません。
通常オートバイの電源回路は、車両の実用上は問題は無いもののエンジンが稼働している状態では完全な直流では無く、発電時に生じる交流波形の残りやスパークノイズ、回転数や負荷によって電圧の安定度も低い為、精密なデータ測定の電源として使うには不適当だからです。
 
特に4輪用の空燃費計を含む各種の機器をバイクに搭載して使用するのに車体側バッテリーから電源を取ると、電源の品質の違いでデータの誤差が大きくなって信憑性が著しく低下する場合があります。
数値をベースにセッティングするのにこれでは困りますので、精密測定用に安定した直流電源を確保するのであれば専用のバッテリーを搭載するのが一番手っ取り早くて確実です。
 
車両側に高性能な定電圧回路を組んで搭載すると言う方法もありますが、システムはシンプルな方が良いですし、コストはかかります。
 
測定用のバッテリーを充電したいならその間だけ車両電源に繋げてやれば良いのです。(接続充電中は測定はしないかデータはあてにしないと言う事で)

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