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J系マグネットローター

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マグネットローターを外すには通常はそこしか使わない専用工具が必要になるので、このあたりを自分で触るユーザーは少ないとは思うのですが、部品を手配する際の参考データとして公開しておきます。
 
左から初期のJ系(Z1000J、Z1000R、Z1100GP)
中央はZ1100RやGPZ1100のもの
右のは2002年以降のZ1000Pのもの
イメージ 1
 
初期のJ系のワンウェイクラッチは基本Mk2系と同じ。
Z1100R系のものは構造自体は変えずにマグネットローターとクラッチハウジングとの接触面を外周方向に大きく取って強度を上げようとした様に見えます。
イメージ 2
 
Z1000P最終型のものはワンウェイクラッチがカム式になって更にマウントベースが大型になりました。
カム式クラッチの形状の都合でマウントボルトは外周方向に移動したので、結果として締結剛性が上がっています。
イメージ 3
 
ちなみに困った事に、このマグネットローターとワンウェイクラッチの組み合わせには世代間の互換性が一切ありません。
 
又、スターターギアはカム式クラッチになった最終型のみが専用品で、カムの当たり部分が大きくなっています。
それ以前のものは共通。
イメージ 4 
これはマグネットローターを表側から見た場合。
並び順は同じ。
イメージ 5
 
初期のものはマグネットが3分割。
1100R系あたりから6分割された様です。
イメージ 6
 
もしかするとこの時代でも3分割のものがあったかも知れませんが、1100R系は台数が少ないので確証はありません。
6分割になった理由についての考察は、以前に記事にしています。
又、1100R用はリベットの潰し部分が大きくなっています。 
 
次にZ1000Pとなりますが、実はこの写真の最後期型の前のものは、初期Z1000Jのものがこの1000P同様の6分割マグネットになったタイプのものでした。従って1000ccJ系のワンウェイクラッチは1100R系のものを使わずに2001年まで初期のものと同じになっています。
イメージ 7
 
この為もありますが、ワンウェイクラッチハウジングが欠品で入手出来ないのは1985年までのみ生産していたZ1100R、GPZ1100。
この為Z1100R系の場合、もしもワンウェイクラッチが使えなくなったらマグネットごと最終型に交換して容量の大きなカム式ワンウェイに変更するか、それとも初期マグネットの程度の良いものを探してきて入手可能な3ローラー式のワンウェイにするか。
初期用のワンウェイクラッチをZ1100R用に加工する事も技術的には不可能ではないのですが非常に固いので難易度が高く、コストに対してのメリットが今一薄くなります。
 
ところで、発電機としての相手側のステーターコイルですが全年式互換性がありますので、この部分については心配はありません。(最終型だけコードのオス端子が250型サイズというカプラー接続になっていますが、加工が必要と言う程の物ではないです。)

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