CRキャブ+SP2+FUSEシステムを中心に整備メニューを組ませて頂いたMKⅡ。
頂いたリクエストの9割方をこなし、本日はセッティング作業に入りました。計測途中でクラッチが微妙に滑るという問題が出ましたが、調整作業のみで難なくクリア。大体、ノーマルレベルのパワーでクラッチが滑るという場合、クラッチ側の問題よりも、調整が出来ていない事が殆どです。
画像はチェーンを繋ぐクリップ部分。チェーンには画像の様な簡単に繋ぐ事の出来るクリップタイプと、専用TOOLを使ってカシメによって繋ぎ止めるタイプと二通りです。前者のメリットは誰でも簡単にチェーン交換ができる事ですが、個人的にはリッターバイクにこのクリップ留めは不安が付き纏います。と申しますのも、過去に何度かにクリップが外れて大変な事になってしまったトラブル事例を見ているからです。
と言う事で、本来のカシメ方式にてチェーンを・・・というお話しになったのですが、どうせなら最新の525へ!と言うお話しになりました。
向って左が今回使用する525サイズ。右が取り外された630サイズです。530や最近では525サイズのチェーンを見慣れた目には、随分とゴツく見える630サイズ。こうやって並べて比較するとあらためてその違いに驚きます。当時純正採用されていた630サイズも今では逆に見ることが少なくなりました。チェーンその物の性能も格段に上がり、サイズを下げても強度や耐久性に問題が出ないのであれば、重量やその他フリクションの低減等にも大きなアドベンテージがあります。
その昔、530サイズが出回り始めた頃、630に比べあまりにも頼りなく見え、本当に大丈夫なのか?と実は心配していたものです。
しかし、今や200馬力も有ろうかと言うモデルでも525サイズがメーカー採用される時代。こうなると消耗品であるチェーン&スプロケットに630サイズを使う理由を見つけるのが難しくなりました。どんな世界でも、大は小を兼ねる的発想ではなく、要求する性能をしっかり満たす事が出来るのなら、無駄を省いて「ダウンサイジング化」がトレンドです。
もっとも、やはりこの年代のバイクは重くても何でもゴツい630だよ!と言う御意見もあって当然でもあるのですが。笑