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STDとハイコンプ

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ASウオタニSP2 verPAMSにはエンジンの仕様の違いに対応出来る様にすべく、ベースとなるカーブパターンが2種類入っています。
 
それらの違いについては以前にも記事にしていますのでこちらをご参照ください。
 
何で2種類かと言えば、この手の点火システムを導入するお客さんの場合、フルノーマルのエンジンはもちろんの事キャブやマフラーもそうですがエンジンのものをカスタマイズしている人の割合も多かろうと考えての事です。
 
イメージ 1
 
又、過去記事にもありますが、STDとH.COMPの表す意味について取り違えて質問して下さる方が多いので再度書いておきますが、これはピストンの仕様(計算上の圧縮比)を表すものではなく、実際にクランキング等させてみて測定出来る圧縮比の事を表します。
 
例えばですが、ピストンをハイコンプ仕様(計算上の圧縮比が10を上回る様な市販ピストン)を使ってエンジンを組んだとして、カムがノーマルだったとするとそのまま圧縮圧力は上がりましょう。
この場合はH.COMPのパターンカーブ(5番以降9番まで)をご選択する場合があります。
こうする事によって、中低速のトルクを生かしかがらもその領域でノッキングを起こし難い設定にする事が出来ます。
 
又、スペック的なハイコンプピストンを組んだとしても、上まで廻して回転馬力を稼げるタイプのエンジンとするべくオーバーラップの大きな作用角を持つハイカムを同時に組んだとすると、意外な程に測定圧縮は上がりませんので、この場合はSTDのパターンカーブ(0番から4番)から選択してやった方が、中低速のパワーや吹け上がりはむしろ良かったりする場合もあるわけです。
そうすると、高回転域まで一気に吹け上がる様な設定にする事が出来ます。
 
ですので、組み込んだピストンのスペックのみでなく、カムシャフトやその設定を含むエンジンの性格に従ってパターンカーブはお選びいただく様にして下さい。
 
チューナーに依頼してエンジンを組んでいただいたという事であれば、上の点火パターン図(マニュアルにも記載されています)を見せれば適正に判断出来る筈でしょうし、プライベーターで組んだエンジンや仕様がはっきりしない場合は一度コンプレッションテスターで測定してみる事をお薦めします。
 
経験上、テスター測定で圧縮圧力が13~14を超える様なエンジンの場合はH.COMPのパターンからセッティングを始める事をお薦めします。
必ずしもと言うわけではありませんが、その方がノッキングを起こし難いからです。
その状態で燃調セッティングが決まったら、最大進角値がほぼ等しいものをSTDのパターンから試してみても良いでしょう。
それで中低速の点火時期が早過ぎてノッキングが出るようなら元のパターンに戻します。
 
 又、点火時期のセッティングは万能ではありませんから、燃調セッティングの明らかな不良をを全て補えるものではありません。
もちろん互いに影響しあうものではありますが、原則として燃調セッティングが先に来るものと言う事をお忘れなく願います。
 

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