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バイトンセンターシールリング

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Z系のヘッドガスケット間にあるカムチェーントンネルをシールする為の変形Oリングを製作テストしているのは何度か記事にしています。
 
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ガソリンや灯油他のケミカルに漬けては乾燥を繰り返し、膨張率や収縮率のデータを採る事はもちろんですが、エンジンに組み付けるものですので耐熱耐久性は最も大事です。
もちろん実際にエンジンに組み込んでのテストは行っていますが、実際のところ純正のリングの性能は驚くほど高く、それなりの距離を走って数十年経ってはじめて開けられたオリジナルエンジンから摘出したリングが特に問題無く柔軟性を保っているなんて事も珍しくはありません。
 
これを超えなきゃわざわざ自分らで作る意味は無いのですが、耐熱性をテストするのに数十年発売を待つわけにもいきませんから、それだけの耐久性が実証されている純正部品を確実に上回っている事を確認する事を目標にします。
 
もちろん素材メーカーであるデュポン社からのカタログデータ上では間違いなく上なのですが、自分達の手元でも証明しないわけにはいきません。
 
何種類かの試作品と純正部品をトレイに並べてオーブンで焼きます。
既にこれらのOリングは何度かガソリン漬けにして乾燥を繰り返したものです。
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因みにわざと低グレードのニトリル材で製作してみたリングですが、200度2時間で表面に皺がよってカリカリに硬化。
指で摘んでも垂れないどころかプラスチックの様に硬く縮んでしまいました。
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外周寸法も小さくなっていますのでこれを使ってエンジン組んだら数千km程度も走れば溝の中で切れるでしょう。
本来は水道のシールなんかに使われるタイプの材料を使って検証用に作ってみたものですし、本来の使い方では無いので当たり前と言えば当たり前の結果です。
かなり昔の話ですが、輸入品のアフターマーケットガスケットセットに付属してきたリングを試しに使ってみたら、やはりいくらも走らないうちに硬化して溝の中でバラバラになっていた事があります。
思い起こせばあれもおそらくは似た様なレベル材質で作られていたのではないかと思います。
 
さて、他のリングですが純正部品を含みそれから温度を300℃に上げて数十時間焼き続けたのですが、寸法も硬度も変化もせず柔軟性を保っています。
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当社製ももちろんですが、現在入手可能な純正部品の性能の高さも凄いです。
 
更にオーブンで焼き続けますが、それとは別に限界試験も行っています。
 
上で焼いているものとは別にガソリンー乾燥済みの2本、当社製量産品と純正部品を並べて、ヒートガンで炙ります。
ヒートガン内の発熱体設定を最強の550度にします。
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2本を並べて直上至近距離から炙ります。
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非接触温度計で約400度。20分間近くにわたって加熱し続けたところで右側の純正リングの表面が泡立ち始めました。
バイトン®で製作した左側当社製は表面、硬度共その変化無し。
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冷却後、純正の方は加熱した部分が僅かに縮んで硬度が上がっています。
当社製はやはり変化無し。
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PAMSLABO バイトンセンターシールリング
純正を超える耐熱性を耐久性、硬度は純正と同じにしてあります。
ラバーで出来ているセンターシールリングに対して大きな熱負荷かかるチューニングエンジンにはもちろん、ノーマルエンジンでも硬化収縮せずにシール性能を維持してオイルリークを防止します。
 
既に好評いただいているFSヘッドガスケットとも一緒にご使用ください。
イメージ 9

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