Z新規ラインナップの厚さ1.5mm
ボア系ではZ2,Z1,KZ1000の純正ヘッドガスケットのものに相当します。
本来Z系の純正ヘッドガスケットの厚さに相当するFSメタルガスケットは1.3mmのもので、ノーマル仕様と言う事でご指定であれば通常この厚さのものをお客様には供給していますが、何故にわざわざそのまま組むと圧縮が落ちてしまう更に厚いものをラインナップに加えるかと言えば、これはブロックやヘッド側の厚さを調整する為です。
特に当社では純正オーバーサイズのESTシリンダースリーブをラインナップしていますが、これを使用してシリンダーブロックを製作する場合、上下の平面を取る為に面研する場合が普通です。
この場合、ブロックの上下高さが少なからず減ってしまいますが、圧縮を上げたいチューニングエンジンならまだしも、オーバーサイズを含む純正ピストンを使用する場合には圧縮が変わると純正キャブを使用する等の場合に不都合な場合も出てきます為、面研した分を足してやる必要がある場合に使います。
又、ヘッド面の大きな荒れ等で、本来必要であった以上の値の面研が必要であった場合や、既に削られてしまっていた場合の矯正にも使用出来ます。
ちなみに、Z系の純正シリンダーブロックの高さですが、100分台の違いはあるにせよオリジナル時で大体89.55mm
(これは、純正のベースガスケットを組んでトルクをかけた場合の高さを90mmとする為の数値ではないかと思っています)
シリンダーヘッド高さは、ガスケット面からヘッドカバーガスケット面迄で105mmです。
これで1.3mm厚さのガスケットを組み込んだ場合が純正Zの高さとなりますので、参考にして下さい。
エンジンを開けられる頻度の多いZ系ですが、以前に加工歴のある無しは、上記データとの比較で推察可能です。
又、カムチェーンのセンターシールリング溝深さは2.1~2.5mm(鋳物の為結構幅があります)
ちなみにカムチェーントンネル部分のセンターシールの潰れ幅ですが、経験上、溝深さ+ガスケット厚で2.9mmを切ると、圧縮され過ぎて溝からずれてしまったり切れたりする可能性が高まりますから注意が必要になります。