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アウトプットシャフト・ベアリング

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走行中に突然後輪がロックしたというZ1。転倒には至らず、お怪我等無かったとの事で本当に良かったと思います。

その際キックシャフトが大きく動いた事、キチンと張れていたはずのチェーンがたるみ気味となっていたというオーナーさんの申告から、トランスミッション系のトラブルと推定。まずはスプロケットカバーそしてスプロケットを外しシャフトの状態を見てみます。

イメージ 1

変形したシールを外してみると、そこに在るべき物が既に消失しているのがわかります。そこに在るべき物とは、アウトプットシャフトを支えるベアリングのボールです。当然、最後の支えを失ったこの状態のシャフトはどの方向にもグラグラに動いてしまいます。そしてこの軸上にはミッションギアが並びインプット側と向かい合っている構造ですから、この部分の支えが無い状態でドライブされると・・・今回の様な結果になる可能性が非常に高くなります。

  この状態が確認された時点で、腰下を割る以外に手はありません。分解決定です。

イメージ 2

少しコマ送りになりましたが、潔く下ろされたエンジンをスタンドに固定します。そしてトランスミッションカバーを外し、内部の状態をまずは確認します。

イメージ 3

レースから外れ飛び出したボールは仲良くその下に重なり合う様にチェンジシャフト周辺に集まっていました。

イメージ 4

       飛び出したボールの全てがこの位置に留まってくれて不幸中の幸い。

イメージ 5

         摘出したボール計11個と変形したリテーナーそしてシールです。

イメージ 6

抜いたオイルを回収した後でも、底部にギラギラ光る金属粉が残りました。これは削られたギア同士、またはシャフトが暴れた際にギアがケース内のどこかを削り取った物だと思われます。

イメージ 7

こちらはエンジンから外したオイルパンの洗浄途中の物。軽くスラッジを洗い流した程度では取り去る事のできない程、ベッタリと底に着いた金属スラッジ。

明日からエンジン分解、検証に入ります。

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