アイドリングが落ち着かない、回転落ちが悪い、気持ちよく吹けない・・・
そんなご不満からドック入りとなったZ1ですが、まだご購入されて間もない車両で、オーナーさんも愛車の状態を完全には把握出来ていないと思います。見た目に割と新しいCRキャブレターが装着されており、キャブレターセッティングでクリア出来るかな?と思っていたのですが・・・エンジンを始動するとセッティング以前という感覚です。このままシャシダイ上で回すのも恐いし、少し嫌な予感もしたので最低限カムカバーを開け見れる範囲で状態のチェックです。
エンジンを進行方向右側から見て4番ピストン排気上死点のカムポジションです。解りにくいと思いますが、鋭い方ならもうお気づきかと思います。IN・EX共に一コマづつバルブタイミングがズレていました。この状態(程度)ですと何となく走ってしまいます。実際にこの状態でしばらく走っていたわけですが、やはり何をやっても本調子には至る事はないと思われ、新たに換装されたCRキャブレターのセッティングも、さぞ苦労されたのではないかと思います。
やはり、カムカバーだけでも開けて正解でした。その他にも当時物IGコイルの劣化から点火が間引く(失火)現象もあり、今回は点火システムのバージョンUPとCRキャブレターのセッティング、そしてバルタイの取り直しというメニューでまとめたいと思います。
旧い空冷Zは初めてだと言うオーナーさん、これまでこんな物だと思い騙しながら乗られていた様ですが、少々嬉しく驚いて頂きたいと思います。