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地味なチューン

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 昨日からの続きです。
 
狂っていたバルブタイミングを本来のポジションへと修正し、同時にタペット調整も終えました。カムチェーントンネルを上部から覗いて見る限りでは、アイドラーギアそしてラバーローラー、Fスライダー等はそう遠くない過去に交換されている様に見えます。
 
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今回摘出された主な電装部品です。レギュレーターにレクチファイヤー、ポイントシステムにIGコイル。ポイントは過去に交換されている様ですが、その他は当時から今まで頑張ったサバイバー達の様です。
 
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チェックした所、IGコイル抵抗値に異常が見られた事、スパークにムラがあった事などから点火システム全体を見直す事に。使用するのはお馴染みのウオタニSP2です。
 
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当時物・・・というと貴重な響きですが、性能劣化した「当時物」の機能部品は正直有難くも何ともありません。三相交流から発電された物を直流に変換する為のレクチと電圧をコントロールするレギュレーターが別体となっているのが当時物。またこのレギュレーターが少々曲者で、割とアッサリ過充電させてしまう物が少なくありません。充電しなければすぐにバッテリーが上がり故障に気付きますが、過充電では読んで字のごとくで、すぐにバッテリーは上がらず異常に気付かない場合が多いと思います。昔ながらの液入りバッテリーならすぐに液が干上がってしまったりでやっと異常に気付いたりします。また必要以上に電圧が上昇する事により、電装系の各箇所へまるで打ち続けられたボディブローの様にダメージを確実に与えてゆく恐さがあります。勿論、もっと緻密な充電状態の管理を必要とする最新のバッテリー等を組み合わせるのは更に危ないと思います。
 
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こちらは、レクチファイアーを摘出する際にオスカプラーを引き抜き顔を出したメス側ですが、御覧の様に端子周辺が熱で溶け出しています。
 
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当然、同様にオス側も。ここまで熱でヤラれてしまっているのを目にすると、ちょっと恐くなりませんか?因みに長年オリジナルのレギュレーター&レクチで走っていた車両には割と発生率の高いトラブルだったりします。
 
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    クランクケースに落とされるアースコード。同じく溶けています。
 
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FUSEに繋がる二股ギボシ。ほぼ丸焦げ状態ですが、この上からビニールテープが巻かれていました。
 
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そして相手側も溶けだしています。このギボシブーツを見る限りでは、ぞれほど遠くない過去に交換されている様に思うのですが・・・
 
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FUSEホルダーもグニャグニャに熱変形しており、本来の位置でFUSEをホールド出来ません。1本しか無いFUSEは何が悪くて飛んでも全ての電源が落ちる為当然走行不能状態に陥ります。しかもトラブルシュートも厄介です。昔は致し方なく、そこへ銀紙の様な物を巻きつけて走ればいいんだよ・・・なんて話も耳にした事がありますが、同様の話があってもやらない様に。
 
見た目にわかりやすいカスタムや化粧直しには手間を掛けても、意外と目に見えない電装部品は当時のままだったりする事が少なくありません。旧いバイクの楽しみ方として「当時物パーツ」に拘るのも楽しみの一つですが、こと「機能部品」に関しては「安全」の為にも潔く新しい物へ変えてもらいたいです。
 
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普段は人目に触れない有難味の薄いチューンかもしれませんが、まずは中身から変身をお勧めします。「私脱いだら凄いんです・・・」的な。←古すぎますね。

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