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純正イグナイター

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Z系~Z1000J系の点火システムに使われていた初期のイグナイターは、点火時期の制御は行ってはおらず、センサーでピックアップした信号をイグニッションコイル用に増幅して出力するだけのもので、点火時期はポイントカバー内、クランクシャフトに装着されたアドバンサーが、回転上昇による遠心力によって進角させる役目を担っていました。

これが80年代中期のGPZ1100あたりから、クランクシャフトには簡素なローターのみが装着され、これをセンサーで読み取った信号を入力されたイグナイターが回転数に応じた点火時期を計算して出力する様になりました。

これは89年~のゼファー400のイグナイター。
GPZ1100のものより更に進化して、点火時期のステップ幅がえらく細かくされた時期のものです。
イメージ 1


子供の頃から電子機器を分解しては楽しんでいた自分としてはついつい中を見たくなります。
ケースは密閉されていますが、この時期のイグナイターは樹脂封入はされていませんので簡単に開きます。
イメージ 2


今の基準では随分と大きなZ80系のCPU。
初期のDYNA2000なんかもこの系列のCPUだったと思います。
イメージ 3

パワートランジスターは結構小さ目ですが、一応放熱板が組み込まれていました。
90年代前後からコイルへの通電時間の制御が始まって、イグニッションコイルも小型化されはじめています。
イメージ 4

ASウオタニさんのところのフルパワーキットもこの流れで通電時間制御され、低抵抗の小型のコイルの発熱を抑えながら省電力になっているようです。
トランジスターも上の写真に比較するとえらく大型のもので耐久性と余裕を持たせてあるとか。

それにしてもこの時代の基盤は、足付きの抵抗やコンデンサー、ダイオードがいっぱいで、中学の技術家庭で製作したラジオを思い出します。
これ以降のイグナイターはその殆どがチップ化され、放熱や振動対策で樹脂封入される様になった為に分解しての解析が非常に面倒になっています。
イメージ 5

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