一見キレイに仕上げの入った車両に見えましたが、良く見ると各部に不安の残る仕上げが施されており、オーナーさんからのリクエストで再びレストレーションという運びとなったZ2のフレームです。
ネック下ガセットもヘナヘナと頼りなく波打ち全体的に歪になっています。そして赤丸部分が割れ、その上から意味不明な修復痕。解る人はこういう箇所をサッと見ますから、これではせっかくのZ2が台無しです。特に手前側にパッチの様にあてられた修復方法が?です。
そして裏側から覗くとこの様な状態なのですが、尚更理解が出来なくなってしまいました。
そして反対側から見ても?な溶接修復痕。ここは目立ちますからキレイに仕上げてあげたいです。
この様に修復、と言うよりも作り変えたに近い修復です。
反対側から。
あちらこちらに存在する凹みは・・・
ロウ付けで修復後に整形。基本的に樹脂系パテは使用しません。
後に塗装を施せば、この修正痕は全くわからなくなります。また一般的な樹脂系パテの様に、時間の経過ともに発生しやすい「パテ痩せ」現象もありません。
転倒歴によるものと思われる、ウィンカーステーの変形。やはりこのまま見過ごしたくはないレベルの状態です。ただし、ペラっとした一枚物のプレート形状ではなく、ご覧の様にブッシュを介す為に袋形状になっているのが修復時には逆に足枷となります。
バーナーで炙りながらの板金作業なので、周囲のペイントが焼け爛れて見苦しいのですが、こちらもブラスト後に塗装で修復痕はほぼ解らないレベルになります。板金で修復しきれなかった箇所は、上記同様にロウ付けにて修復しています。
同時にエンジンや外装も全てやり直します。
これから全体のブラスト処理後、塗装準備に入ります。一生モノのZ2へと変身しますように。