空冷Zも旧い物では生産から既に約43年が経過している事になります。「そんな事は知ってるよ!」と言うお話なのですが、意外とそれを本当に理解している人も少ない気がします。40年と簡単に言いますが、バイクや車の40年って結構すごい年数だと思うんです。人間ならオギャー!と生まれて既に40歳ですから。
当然、様々なパーツはメーカー廃盤扱いとなり、無い物はアフターマーケットパーツを使用したりと工夫を凝らしてメンテを進めるわけですが、純正は廃盤、アフターマーケットにもその存在は無し・・・となるとどうするか?
そうなれば程度の良いUSED純正パーツでという事になりますが、このUSED純正パーツの入手も年々難しくなってきました。以前はエンジン丸ごと、または単体部品としてもそれほど苦労せず入手が出来たものですが、この数年はそれが困難になりつつあります。またNC・NRというセリフが定番のネットオークション等で痛い目に遭ってしまったケースも多くなった気がします。
特に、純正は既に廃盤、そしてアフターにも存在の無い部品は本当に困ります。特にエンジン関係です。クランクシャフト、マグネットローター、ステーターコイル等など。
ここでお見せする画像は、数年前に海外より仕入れたスペアエンジンですが、まぁ開けてビックリとはこのこの事。消耗とかブローしてるとか、そういったレベルを超越してて思わず笑ってしまった程です。(以前にもブログUP済み)
外観上ではフィン欠け等の大きなダメージもなく、期待してヘッドカバーを開けた所。いきなりカウンターパンチをもらった感覚です。泥水の様なカフェオレの様な、これは水分でオイルが乳化したのでしょうが、酷すぎます(笑)。
カムのUPです。悩まず使用不可です。
カムシャフトを外してみるとこんな状態。リフターとヘッドが完全一体化。
もうここまで来ると興味本位で分解作業を進めましたが、ヘッドを下しようやく顔を出したピストンヘッド。当然くっ付いて全く動きません。画像がありませんが、腰下も壊滅的ダメージでした。
もちろん、全てのUSEDエンジンがこんな状態ではないのですが、これには驚きました(笑)
末永く空冷Zに乗る意気込みなのであれば、少しずつでもスペアパーツを確保しておく事をお勧めします。