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バルブスプリングの密着確認

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ヨシムラの超軽量リテーナーと専用バルブスプリングの組み合わせです。
オーナーのご希望で組み込む事になりました。
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こちらの製品はバルブステムの突出し量とリテーナーのセット高さのとの設定が付属マニュアルにて詳細に指定されていました。
それらの測定を行った上で試験機で同様の設定にバルブスプリングを組み付けし、どこまでのリフト量で使用が可能かスプリングテスターで圧縮してスプリングの密着状態を目視確認してみます。
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このセットに入っているものに限らないのですが、バルブスプリングが設計上の許容限界を超えて使用されると、かなりの早期に自由長が短く縮んでしまったりしてバルブに対して必要なプリロードを保てなくなってしまったりします。
又、リフト量が対応限界を超えて、万が一スプリング線間が全密着状態になったりするとカムやタペットの編摩耗で済めばいい方で、スプリング折損等でシリンダーヘッドの破損に繋がってしまう場合もあります。
純正や既にデータがあったりすれば別ですが、特に仕様経験の無い組み合わせの場合は少々手間ではあるのですがこういった方法で直接目視確認とその際の荷重を測定する様にしています。
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実際に圧縮してみて、リフト量10.00㎜でこんな感じです。
経験上、これ以上圧縮するとスプリングの痛みが早まったり、タペット回りの摩耗が進みそうな感じです。
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ヨシムラさんところの指定では、IN側10.00㎜のヨシムラST2カム以上のリフト量は破損の可能性がある為使用できませんと言う事でしたが、正しくその通りの様です。
スプリングを線間密着を防止する為に巻きピッチが荒くなっている様なレース用に交換しない限り、リフト量10mm(約0.400インチ)以上のリフト量のカムでの使用は寸法的に難しいでしょう。

ちなみに、巻きピッチの荒いレース用スプリングは、リフト量あたりのねじれ量が同じリフト量でも大きくなりますので、線間密着は防止できるかわりに自由長が短くなって寿命になるのが一般的に純正のものよりは短くなる傾向があります。

インナーシムでのタペットクリアランスは、ヘッド搭載前に単品にて予め合わせておきます。
カムホルダーの組み付けに使っているのは仮組用のスタッドボルト。
この方式でカムを組むと、調整の為に脱着を繰り返してもヘッド側の雌ネジ痛みは最小限で済みます。
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ヘッド単品で調整したクリアランスは、ヘッドを締め付けすると僅かに変化する場合が多いので、搭載後、バルブタイミング調整前にも再度確認して調整します。
その際にもこの仮組スタッドを使用します。
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