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バルブタイミング

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フルノーマルエンジンで面研やガスケット厚の変更による圧縮比の変更も特に行わないエンジンであればともかく、ピストンやカムシャフトを社外品に変更したエンジンを組む場合であれば、バルブタイミングを調整出来るタイプのカムスプロケットに変更して測定やセッティングを行う場合が殆どです。
イメージ 1


バルブタイミングを微調整できるタイプのカムスプロケット。
イメージ 2


写真のYOSHIMURAさんのもの以外にも何社かから販売されていますし、純正のものを加工して使用することも可能ですが、カムスプロケットもドライブスプロケット同様に摩耗しますので、元々カムに着いていたものをベースにする場合には注意が必要です。
オイル漬けになって使われているものですので、ドライブスプロケット程ではありませんが、摩耗してるカムスプロケットを使用するとバルブタイミングに微妙な誤差が生じるばかりか、カムチェーンを新品にしても駆動騒音が大き目になったりもしますから、せっかくのエンジンOH時には新品に変えるのも選択の一つです。

タイミングローターは結構前に購入したものです。
市販のままだとバルタイ調整中の計算が解りにくくなるので、取り付け用の軸アダプターを製作して、上死点位置で0度にロックし直せる様にしています。
イメージ 3

今回使用しているカムは、結構昔によくあったベースサークルの少し小さいもの。
ベースサークルとは、この写真の様にカムがリフトしていない部分の事ですが、ここをSTDのものより小さくすると山の高さを大きくしなくとも相対的にリフト量を稼ぐ事が出来ます。
例えばこのカムの場合、インテーク側で純正のものより直径で0.25㎜小さくなっていますから、カム山の高さが全く同じだったとしても0.125㎜高くなるわけです。
(実際には山も高いのですが)
イメージ 4


ただ、こういったカムを組み付ける場合はそれ前提で内燃機加工時のバルブの突出し量や使用シムを計算せねばなりませんので、極端にリフト量の大きな純レース用を除き、最近の入れ替えのみでそのまま使えるタイプのZ用カムではあまり見なくなりました。
イメージ 5


さて。バルブタイミングですが、このエンジンはカムチェーンやアイドラー他の全ての部品を交換していますので、当社データの標準から若干ずつ進めた状態にしています。
イメージ 6


これは、チェーン自体やアイドラーの馴染みが出る事でバルブタイミングは最初に設定したものより僅かに遅れる方向になるからです。
その場合、IN側の方がチェーンを引っ張るクランクから遠いので、進め方の幅はEX側より若干ですが大きくします。


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