電力の伝送ハーネスで最も抵抗が大きく消耗やロスが大きいのは端子による接点で、この部分で生じる抵抗により通電する電流の一部が熱に変わります。その熱で接点が酸化して更に抵抗が増大して温度が上昇するという悪循環により、ついには限りなく伝送効率が低下していきます。
古い車両の充電系やアース系、ヒューズボックスに繋がるカプラー部分が焼けてしまったりするのはそれが原因です。
又、Z系のジェネレーターユニット内のステーターコイルから出力される三相交流には大きな電流が流れていますが、MK2,FX1系やJ系の純正配線は発電機後方の熱に曝される場所でメインハーネスに接続されている事もあって、使用環境によっては以外にも早い時期に焼けが来てしまう場合があります。
対策としては、端子接続部分をエンジン熱から離す事と、レギュレーターに至る迄の接点をなるべく減らしてやるのがベターです。
この車両の場合は、ステーターコイルからの配線はダイレクトにレギュレーターに接続しています。
ちなみに、当社で扱っているMk2系用ステーターコイルは出力コードの長さをレギュレーター迄直結出来る長さにしてあります。
又、J系やMk2系の純正の場合は接続端子ではなく、コード同志をカシメて延長しレギュレーター迄伸ばす方法もありです。
銅線同志を重ねてカシメてやると、接触面積が大きく取れる為に抵抗値が低くなって、熱の発生も抑えられます。半田付けしてやると更に抵抗値は減りますが、メッキ導線でない場合は、半田コテの熱で銅線を酸化させたり、振動で折れたりしますから注意が必要です。
カシメ接続後は、熱接着出来る収縮チューブで保護して湿気の防止もしています。