先日、Fフォークスプリングに関するトピックをUPしました。
そして摩耗が進み傷んだフォークボトムケースを再生せずにスプリングやオイルだけ変えても、本来狙ったパフォーマンスを得ることが出来ない場合もあると言う事を申し上げました。
これは、簡易的にインナーチューブとボトムケースとの遊び(ガタつき)をみている所です。インナーチューブとボトムケース内部が直接摺動するこのフォークでは、大概インナーチューブ側にボトムケース側が負け摩耗が進みます。
その様な状態にある個体になると、一般的なフォークOH(分解洗浄・シール・オイル交換)だけでは本来のパフォーマンスを得られない場合も少なくありません。
そこに私達が取った解決策の手法は単純で、ボトムケース側を切削加工してスライドメタルを打ち込み、そしてインナーチューブ先端も加工してスライドメタルを嵌め込むという内容です。そして少々難易度が高かったのがボトムケース内の精密ボーリングです。
精密ボーリングを施したボトムケースに、上下にSETしたスライドメタル、オリジナルのFスプリングに、ダンパーチューニングという内容で、Z1・2のFフォークは本来の性能を取り戻すだけではなく、外観をそのままにより現代のフォークに近いパフォーマンスを手に入れることが可能になるかもしれません。