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スリーブ緩みの目安

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以前にも記事にはさせていただいていますが、Z1系に非常に多いシリンダースリーブ緩みの目安について。

シリンダーヘッドを外した際に、シリンダーブロックのデッキ面に鋳造加工時の歪を逃がす為のものかと推察される窪みがあります。
イメージ 1

本来この部分の近くにはオイルラインは無いので乾いている筈なのに、液体状態のオイルが溜まっている場合、シリンダースリーブが緩んでクランクケース側からのオイルがブロックとの隙間を登ってヘッドガスケット面まで上昇してきている事を証明しています。
イメージ 2
イメージ 3

こうなると、シリンダーブロックとスリーブの密着が甘くなっていますので、ブロックへの放熱も相当に悪化していると推察されますし、カムチェーントンネル側で滲みだした場合はいくらヘッドガスケットやセンターシールを交換しようともオイル滲みは止まりません。
ガスケットシールされている外からオイルが湧き出しては止め様が無いからです。
イメージ 4


又、たまになのですが、分解時にセンターシール部分の全周をシリコンセメントでコーキングするように組まれたエンジンを見る事があります。
もしかすると、そんなエンジンを組んだ方はセンター部分からのオイル漏れが止まらないものを、そうすることでたまたまスリーブ外周が埋まって一時的に漏れ症状が症状が改善したと言う様な経験があったのかも知れません。

ただ、そうせねばオイルリークが止まらないという事であればシリンダーブロックの状態としては正常とは言い難いものです。早期にオーバーサイズ等へのスリーブ交換による整備をお勧めします。
シリンダーブロックの状態が正常であれば、組み込み時にはセンターシール周辺へのシリコン塗付は一切不要ですし、それでオイルがリークする事はありませんので。

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