電装系+キャブレターセッティング等で入庫して頂いたZ1です。
点検を兼ねてタペット調整に入った時点で気付いた問題。
バルブタイミングのズレを確認。STDカムにSTDカムスプロケですから単純にコマのかけ違いと思われます。実際にアイドリングも打ちますし、走ってしまう程度のズレとも言えますが、たぶん中速域から上が吹けなくなるパターンです。
ハンドクランキング時にも嫌な重さを感じていたのですが、バルタイを取り直す為にカムを取り外した所で嫌な予感が。カムホルダー側のメタルです。
対するヘッド側もこの様な状態。この状況と過去の事例を照らし合わせると、かなり高い確率でカムラインが大幅にズレている事が多いです。
カムラインの簡易チェックの為に製作した社内通称「グリグリ棒」。カムジャーナル径と同寸にて高精度に仕上げた専用点検工具です。結果、かなりラインズレが生じていると思われる様な締め付け度合です。これでも走ってしまうのが凄い事なのですが、これだけキツいとアイドリング等の不安定な領域で少なからずフリクションとして影響が出るレベルだと思います。
ここで、お客様と連絡を取り相談。結果急遽ヘッドを降ろし「ラインボーリング」を施す事となりました。~続く~