先日雨のモテギで開催されたピレリカップ最終戦。
二輪レース界のロッキーとも思える「Tiger宗和」、今年最後の締め括りとなるこのレースで素晴らしい走りを見せてくれました。
予選7番手のタイムをマークした所でハイサイドによる大転倒。自力で再びコースへ復帰したものの、ご覧の様にカウルを始めとする各部の損傷が激しく決勝への出場は厳しいと思われました。
ハイサイドによる転倒からコースへ復帰した後の画像。画像では見えませんが、右側はズタズタで、マフラーもペチャンコ、ステップは折れ、この時点でスロットルグリップは三分の一程しか残っていない状態を親指と人差し指だけでコントロールしています。割れたカウル&スクリーンが痛々しく見えます。この後決勝は、応急処理を施しステアリングダンパーも無い捨て身状態で臨むことが本人により決定。
悪天候の中クラッシュも相次ぎ荒れたレース展開となりました。
着々と順位を上げつつ、これは最終ラップで2位と3位を抜きTOPに上がった所です。このままの順位を守りゴールとなり、今年最後のピレリカップで優勝を勝ち取りました。
元カワサキワークスライダーとして活躍し、その後約15年間レースどころかバイクに触れることも無かった世界から突然の復帰。ご存じの通りやんちゃで「お騒がせ」ライダーではありますが、今年50歳にしてこの走りは、特に同年代に向け勇気や希望を与えてくれているライダーの一人には間違いありません。
自分の息子よりも若そうなライバル達を従えて、今回の優勝。若い世代へも影響を与える走りだったと思います。
ワークスライダーだった頃と比べれば、資金面を始めTEAM体制等まったく足元にも及ばない状況の中で戦っていますが、まだまだ現役続行で頑張ってもらいたいです。
久しぶりの表彰台、どんな気分だったんでしょうね。
GOAL後のガッツポーズ。
今年一年一緒に応援して頂いた皆様、ありがとうございました。
しかし昔から転倒した後に「やる気スイッチ」が入る特性は自他共に認めるところでして、今回も正にその特性が露わになったレース展開でした。でも応援している側からすると、出来れば転倒せずにそのスイッチを入れてもらいたいんですけど。笑