箱詰めで納品となった、美しくも黄金色に輝く多数のメタルリング。
これが本当に黄金だったらとんでもない時価ですが、砲金(ガンメタル)製のスラストリングです。
砲金と言うぐらいですので、読んで名のごとく大昔の大砲の砲身に使われた材質である事が由来で、砲弾を撃ち出す際の燃焼圧と強烈な摩擦に耐える材質と言う事で使用されていました。
これをZ1系のスイングアームピボットの両端に圧入してスラスト方向の寸法出しと同時に、回転滑りを良くする為に使っています。
同じく金色でよく似ている材質に真鍮があるのですが、上記の由来の通り砲金は耐摩耗性が比較にならない程優れる為、ここはコストアップ承知の上で採用しています。
先日販売開始したESTスリーブ
こちらの方は赤銅色に輝いています。
光っているのは極限まで薄く施された銅メッキで、最終工程で研磨してあります。
シリンダースリーブとブロック間の分子レベルでの密着度を高めて、熱伝導性を向上させる様になっています。
又、アルミで出来ているブロックへの圧入加工時にも滑りを良くして、内壁に引き摺り傷を付けない効果も狙っています。
それにしても、精密に切削された金属の輝きは実に美しくて惚れ惚れします。