最近ではエンジンルーム内に必ず1機は存在している感じのPミッションの組み込み。当初は解りやすくJミッションと呼んでいたものの、正確にはZ1000P用としての部品だと考えると、やはりPミッションと呼ぶのが相応しいと思いそれ以来Pミッション、またはJ(P)ミッション等と表現しています。
それなりの加工や専用部品等が必要になるものの、空冷Zの最後期型とも言える1000P用のミッションは、強度の向上をはじめ、ギア比の最適化やアンダーカット化によるギア抜けの対策等が施された優れものです。強いて欠点を挙げるのならキックシャフトによる始動が出来なくなる事位でしょうか。
画像は上下ケースを仮締結してPミッションを組み込み、各部のクリアランスやフリクション、作動状態を確認している所です。
トランスミッション+加工+コンバートに必要な部品という構成で、通信販売や単体でのお渡しは出来ないのか?との質問も頂くのですが、経験上ミッション側にもクランクケース側にも若干なりの個体差が存在し、やはり実際に組み込むミッションとケース同士で調整をしてゆくのがベストだと考え、現物あわせに拘っています。良く、Pミッション化したのは良いが、硬くて足の甲が痛くなる程シフトが渋い・・・とか、信号待ちでなかなか上手くニュートラルに入れられなくてイライラする・・・等のお話しを聞くことがあります。
実際、キッチリとクリアランス調整管理のされたPミッション仕様は、スルスルと吸い込まれるかのごとくシフトが可能です。またイラつくニュートラル出しも、キッチリとポジティブニュートラルファインダーを使える事により一発かき上げでOKです。
ただ、そんな有り難いPミッションも、とうとう欠品部品が出始めてしまいました。全てを新品部品で組める事が魅力の一つでもあっただけに残念です。いつかはこの日が来るとは想ってはいたものの、想像よりも少し早かったという感じです。
新品部品でPミッションを組まれたいという方は、お早めにお問い合わせ下さい。