遅々として進まない様に見えるZ1000Jインジェクション化。
担当しているお客さんからの部品の製作オーダーや依頼仕事を蔑ろにして自社車両の製作ばかりに時間割くわけにもいかないので、作業の合間に時間作りながら少しずつ進めています。
さて、インジェクションと言えば何は無くともスロットルボディ。
ECUやポンプ、プレッシャーレギュレーターやフィルターはホースやハーネスで接続されるものですので取り付け方法にもある程度の自由度はありますが、唯一スロットルボディのみがエンジン自体に装着されると言う事で位置は決まっています。
そしてこれがマウント出来なきゃ始まりませんが、Zにボルトオン無加工で使えるのはGPZやGP系だけです。
但し、程度の良い当時物が用意出来ればいいのですが、インジェクターを含むメンテパーツが欠品だらけの為、入手性の面で問題があります。
そうなると現代で入手のなるべく容易なものから流用するか、奮発して専用品を製作するかとなるのですが、前者の場合口径はともかくそのままではマウント出来ないので工夫するしかありません。
そして、ここが流用スロットルボディを用いてのインジェクション化の最もハードルが高いところです。
又、基本自分らが実験や製作したものを公開する場合は、将来的にお客さんに供給する事を踏まえての物ですが、普及やメンテを考えればスロットルボディ本体に難易度の高い改造が必要な方法はなるべく採りたくありません。
そこで知恵絞って何とか無理なく装着出来る様に製作したのが、以前紹介したスロットルボディアダプターです。
現物手に取ったら、ありえんだろう?と思いたくなる様な絶妙な寸法と、最小限の加工で装着出来る様になってます。
試作仕様なので、ポートに合わせるのに削って現物合わせしましたが、量産仕様では、これも最小限か不要なレベルに詰めたいところです。
これでエンジン側にもスロットルボディ側にも加工は不要です。
(ECUによっては使わないサブスロットルバタフライや、そのドライブユニットは取ってしまいましたが)
公道用として、どうせなら純正エアクリーナーボックスも使える様にしてみたいところですね。
ノーマルJとの違いを明確にする為にもなるべくイコールコンディションにすると言う事で。
先行してfacebookでも公開しましたが、皆さんインジェクション化には興味が結構ある様で、いつになく反響が大きい様です。
もちろんキャブレターのルックスを含めての持ち味や、自然現象を利用するからこその冗長性も利点として否定はしない事を前提に、現代のインジェクションだからこそ可能になるもしくは対応出来る利点も詰めて、選択肢の一つとして広めていきたいものですね。