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起動確認・・

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PAMS Z1000Jインジェクションテスト車両、社内呼称”Z1000GP 2014”
本日無事にエンジン始動しました。
イメージ 2
 
燃料及び点火系の制御を行うECUは”紙ヒコーキ。”製V120。
スロットルボディは、カワサキの純正38㎜ボアの流用。
(1164ccの現行DAEGが34mmなので998ccのノーマルZ1000Jにはこれでも大きい位なのです)
イメージ 3
 
 
モニターを余計に置いてマルチモニター化してあるのは、ECU用のソフトウェアと同時に各種のセンサーやイグニッション、インジェクターのパルスをPCオシロで確認する為です。
純粋にECUのセッティングのみであれば、ノートPC1つあれば事は足ります。
イメージ 1
 
 
さて、燃料配管と一通りの配線を接続して、マニュアル見ながらPCでの初期設定後に始動させてアイドリングを安定させるまで正味10分もかかかってません。
スロットル同調すらも目視確認のみしか行っていないのですが、既に純正のBS34キャブレターを遥かに上回る安定度と力強さで1000rpm以下で淀む事も無くアイドリングを続けています。
 
この極低回転域での落ち着きと効率の良さもインジェクションの特徴です。
例えばキャブの場合、俗に言う、霧吹きの様なニードルジェット部からの霧化現象はアイドル近辺では殆ど発生しておらず、アイドリング中のガソリンはフロート室とポートとの気圧差でパイロットポートから湧き出す様に上がって来ます。
この場合、パイロットポートからの多くのガソリンは壁を伝い流れて揮発しながら燃焼室に向かいます。(アイドリング運転後にZ1系の純正インシュレーターキャップを外すと、中に揮発し切れなかったガソリンが溜まっています)
インジェクションの場合はインジェクターから文字通りシャワーの様に必要な量だけ燃焼室方向に向かって吹き出す事が出来る為、より効率良く混合気化が可能で、アイドリング中の燃費効率にも圧倒的に優れています。
機会があったら、アイドリング中の燃料消費量なんかも測定してキャブレターのものと比較してみたいものです。
このあたりの効率の良さは、街乗り燃費にも大変大きく影響が出るはずです。
 
動画では周囲よりの反響音で多少うるさく聞こえますが、空冷Z系のアイドリングとしては驚くほど安定しています。
 
キャブレターのセッティング経験者であればわかると思うのですが、全く既存データの無い、しかも初めてセッティングする車両のアイドリング域をセッティングをするとしたら、パイロットジェットを決定出来るまでには何回キャブを脱着してはフロートを開け閉めしてその度毎にエアスクリューやパイロットスクリューを調整する必要があるか、想像してみて下さい。
それに対してあきれるほどの時間短縮です。
 
もちろんこれ自体が”紙ヒコーキ。”製ECUの大きな特徴で、一般的なインジェクション用ECUを使った場合、キャブ程では無いにしても始動させて安定したアイドリングを出来る様にするまでと言うのはそれなりに手間と時間がかかるのですが、アナログ的にツマミを廻すだけで安定する噴射量を探せると言うシンプルさは、インジェクションシステムにエントリーしてみたいというユーザーにとっては大きなメリットだと思えます。
現行ではandroid端末をブルートゥースによる無線接続でセッティングを行えるV140がデリバリーされていますが、基本的なセッティングフォーマットは同様の様です。
 
さて、取り合えずその辺を転がせる様にベースマップを書いてみます。
扱い易くはあるものの、さすがにフルコンですからそのあたりは面倒見なきゃいけません。

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