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バッテリー?充電系?いやいや実はセルモーターです

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一般的にバッテリーの寿命や元気さの基準は始動時のセルモーターの廻りっぷりを目安にする場合が多いです。
 
廻りが悪いからバッテリーが上がり気味なのかととりあえず充電してみたが大して変わらないので寿命かなと思い、バッテリーを新品に交換。
 
それでもやはり回転は重く、元気さが足らない。
ブースターケーブルを使って乗用車と繋げたり、ジャンプスターターバッテリー等を接続して始動時容量を上げると多少ましになるので、これは充電系が消耗してバッテリーが満タンになっていないのではないかと疑い、レギュレーターやステーターコイルの充電系パーツを点検しても異常なく、念の為に交換しても効果無し。
 
こんな時の原因は実はセルモーターだったりする事があります。
長年使用してブラシの当たり部分が摩耗したり焼けたり、ブラシが減る際に出る粉末が大量に内部に廻って電流をリークさせたり、又は内部コイルが焼けたり、コイルを構成しているコードの絶縁が破れて短絡状態になって、既に駆動力の元の磁界を生み出す為のコイルになっていない場合もあります。
 
どちらにしても、電流を消費する割には回転力を発生出来ない状態になります。
ほぼショート状態になってしまった場合には、過放電で著しくバッテリーの寿命を縮めたり、セルを使っている最中には極端にスパークの為の一次電圧も低下しますから始動性は悪化します。運良く始動出来ても今度は失われた電力を補充する為に充電系が仕事をする為、エンジンパワーの一部を食われたりします。
 
セルの廻りが重くて始動性が悪いなと感じた場合は、とりあえず健康なバッテリーを用意して満充電状態でテストしてみます。
それでも大差無いなと思える場合はセルモーターを疑って下さい。
 
モーター内部の清掃や、ブラシ当り面の研磨である程度復活する場合もありますが、コイルそのものに焼けが来ている場合はあまり効果がありませんし、先端のギアが摩耗している場合はアッシ交換した方が良い場合も多いです。
 
Z1系のセルモーターは既に販売終了で欠品ですが、J系の最終型用モーターはボルトオン(カバーもZ1系のものが装着可能)で当社でも交換需要が多く、常に在庫確保しています。
これとても何時販売終了になっても不思議では無い年式ですので、無くなる前に交換しておくか、予備部品として確保しておいてもいいかもしれません。
 
イメージ 1
 
ちなみに、Z1系純正の新品時のものよりJ系最終型は出力がどんと大きくなっていますので、ノーマルはもちろんエンジンチューンでコンプレッションが上がった車両にも最適です。
ワンウェイクラッチの摩耗についても、むしろ毎回一気に廻してやった方が滑りもせずに長持ちする様になります。
 
 
圧縮圧力が15kgf/㎠を超えていたZ1000S1の公道仕様でも、このセルモーターを装着してSHORAIバッテリーのZ用で最も小さなLFX14L2-BS12で特に不自由無くクランキング出来る事を確認しています。

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