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腰上 OHとESTのお話。

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        「腰上だけのOHでは意味がないのですか?」

  というお問い合わせを頂きましたので、現在進行形の作業と共にお答えします。

ブログ記事にする場合、やはり大きく手術となった物の方が見応えも有ると思う事から、どうしても腰下まで開腹した画像等が多いのも事実なのですが・・・

イメージ 1

        勿論、腰上だけもやらせて頂いてます(笑)。

状態により下まで割らなければならない場合、又はそれがよりベターだと思われる場合もございますが、上のみで十分と判断するものも少なくありません。もっとも、以前にも増してヘビーな症状を持った個体が増えたのは確かですが、腰上どころかヘッド単体だけのOHで生まれ変わった様になるエンジンだってある位です。

画像のエンジンはクランク交換を要した為、その工程上腰下まで割りましたが、トランスミッションはそのまま、実はヘッドも分解点検・洗浄そしてステムシールの交換のみ。大きく手を入れたのはスリーブの交換と純正ピストンへの仕様変更といった具合です。

イメージ 2

腰上、腰下等で括るのではなく、個々の状態に応じて適切な作業メニューを組み立ててゆくのが本来のOHだと捉えています。しかし「OHの定義」を一言で表したり締め括るのは難しくて困りますね。

お話は変わりますが、画像上にありますシリンダーブロック下から顔覗かせるESTスリーブは「エクストラ・スーパー・ ターカロイ」から出来た製品名ですが、FC材、FCD材、そしてターカロイ材と進化してきたスリーブ材質に対し、更なる耐摩耗性等を向上させた物として採用しています。

しかし、何を持って「エクストラ・スーパー」なのか?という疑問をお持ちになって当然と言えば当然です。そこで感覚的な判断でもなく、理屈でもなく、またはWEB上の検索で見つかる類の文献に頼るわけでもなく、実際に我々の手で公的機関に持ち込み、その違いを数値にて公正に評価してもらう事になり、そろそろその結果を皆様にもお知らせできる予定です。

本来ならば「ESTスリーブ」のリリースと同時に公開するべきだったのですが、その手配に手間取り遅れてしまいました。勿論、材料の選定をする時点でメーカーからそのスペックは頂いていた訳ですが、実際に公正な視点から検査に望み数値化して公表すべきだという判断に至ったため、純正スリーブ、他社製スリーブ等も比較対象試験サンプルとして用意しその試験にのぞんでいます。

イメージ 3

実は試験結果の数値その物は昨日手元に届いてはいるのですが、正式に文書として届いた時点で皆様にもその結果をお知らせしたいと思います。

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