ステムシールを交換したにも関わらず、オイル下がりが一向に収まらないといったケースの場合、各部に目立たないヘアクラックの様な物が存在していたり、又はガイドの入る「下穴」の状態に問題を抱えているケースも少なくありません。
この辺りは、一般的に内燃機加工業者さんの腕の見せ所となるのですが、下穴径とガイド外径との締め代も重要です。緩すぎればそこからオイルの侵入を招いたり、最悪な場合はガイドが上下に動いてしまったりという事も過去に見てまいりました。
逆に締め代がキツ過ぎる場合は、入れ替えの際にヘッドにクラックが生じてしまい、そこからオイルが下がってしまうケースもありました。
そして、締め代が適正値にも関わらず、オイルの侵入を許してしまう場合は、この下穴が過去に行われたガイド交換の際に大きく傷つけられてしまっている事もありました。
画像は、そんな傷んでしまったガイドの下穴に精密ボーリングを施し再生作業を行っている所です。
バルブ挟み角に対し精密に角度出しを行う必要があり、且つ一度掘ってしまうと間違いは許されない作業でもあり、作業者はかなり神経をすり減らします。
下穴の加工が完了した所です。この内径に合わせてガイドを製作します。