これは、当社のZ系インジェクション化テストとデータ取りに使用しているZ1000Jのフューエルポンプ用バンジョーフィッテング
現行で最初からインジェクション化されている車両の場合はフューエルタンクの中にポンプが位置する為、タンク外の燃料ラインは理論上燃圧が伝達出来て全開運転中にインジェクターが燃焼室に投入するガソリンが通せる程で良いので、200馬力を超えようかというメガスポーツでも意外にイメージより細かったりします。
但し、元々キャブ車のZをインジェクション化する場合はフューエルポンプはタンク外にあるインライン方式。(タンクに穴を開け加工すれば別ですが)
この方式の場合、インジェクションに必要な燃圧を安定確保する為にはインタンク方式に比べて結構な量のガソリンをフューエルラインに循環させる必要があります。(インジェクターから噴射する量以上のガソリンはタンクに戻しています)
さて、この1000J に搭載した汎用フューエルポンプをエンジン後方のフレームの間に収めるのに出来るだけ幅を詰めたければストレートアダプターではなくバンジョー方式にするしか無いのですが、使用できるバンジョーボルトは10mmのピッチ1.0mmというサイズ。
ブレーキ用のものであれば割と入手は簡単ですが、作動油の圧力を伝えるならともかく、ポンプで圧送する多量のガソリンを通すにはそれなりの断面積が必要になります。
但し、そんな都合よく穴内径やバンジョーへの穴の大きなものは存在しませんので、その場でスチール製バンジョーボルトの穴径を拡大加工して製作してみました。
数百馬力級の4輪の場合は正直この断面積では足りませんが、100馬力台前半迄であればまあどうだろうと言うところです。
このサイズではフューエルラインの抵抗になって燃圧に影響が出たり、ポンプの消費電流の増加が見られる様ならポンプ搭載の方法を変更するか、もっと大型のバンジョーを使える専用のバンジョーボルトを輸入するか製作するかとなります。