Quantcast
Channel: PAMS不定期Blog
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1219

再起動

$
0
0
レストレーション依頼されてお預かりしたZ2。

点火系とキャブレターの不調により数年間動かされていないとの事、車両状態も悪く無かったのですが、分解オーバーホール前にエンジンの状態を知る為にも一度始動させて極端な異音等が無いかチェックしてみます。

例えばですが、Z系のクランクシャフト。
ニードルベアリングが直接素材のジャーナルやコンロッド大端部を転がるタイプですが、それらの状態を完全に把握するには外部からの寸法やガタはもちろん、運転中の音も非常に参考になるからです。

いずれ分解する事が前提なので、いくつかのカバーを開けて各部に注油。
プラグを全て抜き、オイルラインにも強制的にオイルを通してからポイント側から手廻しでクランクシャフトやピストンが固着していない事を確認。
この状態で今度はバッテリーを装着して何度かに分けてセルを使用して数十秒のクランキング。
これで全体的にオイルが行き渡ります。
先行してリビルトしておいた純正キャブレターを装着。痛みの激しいイグニッションコイルと点火系をテスト用の在庫品に交換してエンジン始動。

リビルトされ同調も取られているキャブレターでアイドリングは安定しているものの、一度回転を上げると落ちが悪い事から、これは遠心力で開く純正の進角アドバンサーのスプリングのヘタリと判断してこれも手持ちのものと交換しました。

キャブレターも簡易調整だけなのですが、これで始動性、回転の上がり落ちも悪くなくなりました。

エンジンからも極端に問題と思われる異音も無く、長期エンジンをかけられなかったこの手のエンジンにありがちな大量の白煙吐きも見られません。

これで安心してエンジン分解に入れます。

カメラマイクが全方位の反射音を拾ってしまうのでメカノイズが大きく聞こえますが、実際にはほぼ力強い排気音のみです。
仮始動ですので完調とは申しませんが、悪くない回り方です。


長期保管車にありがちな白煙もありません。
レストレーションを兼ねて分解整備する事が前提であっても初期状態が調子よくて悪い事はありませんので。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1219

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>